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フォーマット転送レシピ ヘルプページ |
フォーマット転送レシピとは
フォーマット転送レシピは、主に携帯電話やPHSなどの表示画面が小さいような端末に対してメールを転送するためのレシピです。画面が小さい端末でメールを見る場合、空白は減らし、全角文字は半角文字に変換したほうが見やすく、また、文字数制限が100文字〜5000文字というのが一般的なので、限られたサイズの中でできるだけ効率よくメールを加工して転送します。
フォーマット転送レシピでは、メールを転送すること以外に、メールが届いたことをを知らせる着信通知機能としても使用できます。着信通知ではメールの内容を表示することより、極力短い文でどのようなメールが届いたかを通知することに主眼を置いて設計されています。着信したことだけを知れば、あとはパソコンで読み出すという方に最適です。
転送(一般転送と呼んでいます)と、着信通知の大きな違いは、前者は本文に効率よく転送できるような加工を施すのに対し、後者は、発信者や宛先、タイトルなどのヘッダー情報を本文と差し替えて転送します。
技術的には転送というよりはリメーラとして動作していますので、発信者アドレスを自分のアドレスに置きかえて送信することもできます。たとえば、特定のアドレスからのメールしか着信できないような設定をしている場合、通常の転送では発信者が不特定であるため着信できないこともありますが、常に自分のアドレスで転送されてくる場合は、携帯電話会社のサービス側で制限設定を行って、他の不要なメールをシャットアウトすることも可能になります。
また、フォーマット転送レシピでは差出人アドレスやヘッダー情報などから転送すべきメールか否かを設定できます。急ぎの用件が入る予定であるとか、得意先からのメールは迅速に対応したいという時に役立ちます。
転送先の設定
転送先は、転送先種別、宛先、フォーマットの種類の3つの項目を設定します。
Eメール対応端末へ転送する場合には、宛先(転送先)のメールアドレスを設定します。また、フォーマットの種類は、一般転送または着信通知のいずれかを選択します。
転送条件
転送条件では、どのメールを転送させるか、あるいはどのメールは転送させないかを指定します。
- 本文文字数
メールの本文の合計が指定した文字数を超えたものは転送しません。ここで言う文字数とは、不要と予測されるスペースと可能な全角から半角への変換を行い、改行文字、空行を除いたサイズ(バイト数)です。
500000文字を超えるものは転送しません。また明示的に指定しなくても、メール全体(ヘッダーと本文の合計)が510KB以上のメールも転送しません。
- 差出人メールアドレス
差出人メールアドレスは完全一致と、そのアドレスで終わるものを選択できます。後者は、ドメイン名を指定する場合などに使用します。4つまで指定できます。
(実際の動作としてはFrom: Sender: X-Sender:およびEnvelope-fromを検索します。)
- ヘッダー
ヘッダーの種類と、そこに含まれる文字を指定できます。From:(差出人)を指定した場合と差出人メールアドレスの項で指定した場合との差異は、From:フィールドのみを検索し、Envelope-fromを検索しないので、比較的信頼のおける差出人情報にマッチしない可能性があるということです。しかし、逆にシステムが自動的に発信しているようなメールではEnvelope-fromの情報を見るより、From:ヘッダー情報を見たほうが都合のいい場合がありますので、実際に受信したメールのヘッダーを見てご検討ください。
- 対象・除外の選択
「対象とする」 を選択した場合、指定した条件に該当するもののみ転送します。各条件の項は論理和(OR)として評価します。つまりどれか1つの条件に合致したら転送します。
「除外する」を選択した場合、指定した条件に該当するものは転送しません。各条件の項は論理積(OR)として評価します。つまりどれか1つの条件に合致したら転送しません。
上の条件のほか、明示的に指定しなくても、メーラーデーモン(メールシステム)からのメールは転送の除外となります。これはエラーメールのループを防ぐ目的で設けられている機構です。
(procmailrc内でFROM_MAILERを除外条件としています。)
一般転送
一般転送の設定は、転送先の設定で「一般転送」を選択した場合に設定が有効になります。着信通知を選択した場合には、ここでの設定は反映されません。
- 発信アドレスの書き換え
発信アドレスを元の発信者のまま転送するか、自分のアドレスに変換するかを指定します。自分のアドレスに変更すると、誰からのメールかがわからなくなるというディメリットがありますが、携帯電話会社のメールサーバーからのエラーメールが相手に戻ることは無くなります。
- 添付ファイル
添付ファイルがあるもの(content typeが text/plainでないもの)を削るかどうかを指示します。携帯電話へ転送する場合には「削除しテキストのみ転送」を選択してください。
- 全角→半角変換
可能なものは全角から半角へ変換して、文字数に制限があるようなサービスへ効率よく転送します。アルファベット、数字、一部の記号などが対象となります。添付ファイルを無加工のまま転送するときは、全角→半角を行うと正常に添付ファイルが復元されないことがありますのでご注意ください。
- スペース文字
無駄なスペースをカットします。添付ファイルを無加工のまま転送するときは、スペース文字を削除すると正常に添付ファイルが復元されないことがありますのでご注意ください。
- 本文の加工
指定文字数まで本文に含め、それ以降はカットします。ここでいう文字数とは半角に換算したもので、全角文字は2文字となります。指定するときは、必ずチェックボックスにチェックを入れてください。0文字は無効となり加工されません。
着信通知
着信通知は本文中にどのような情報を入れるかということを指示します。ヘッダーの内容を本文中に入れて、短い情報で着信した事実と大まかな内容を把握することが目的ですので、本文をそのまま転送したい場合には、一般転送を使用してください。
- アドレスの書き換え
一般転送と同じです。自分のアドレスに書き換えるか、元の発信者のアドレスで転送するかを指定します。
- ヘッダー情報表示
From: To: Date: Subject:の4つのヘッダー情報をどのように表示するかあるいは非表示にするかを指定します。From: To: の各行にはメールアドレスを表示させるか、名前(ない場合はメールアドレス)を表示させるかを選択できます。
:と内容の間は空白文字が1つ入っています。これは携帯電話でのメールアドレス抽出機構に正常反応させるためです。(iモードメールなどでは、本文中に書かれたメールアドレスが
Fr:null@..... のような場合、Fr:までメールアドレスの一部と誤認識してしまうので)
- ヘッダーと本文の区切り
ヘッダーと本文の区切りを指定します。
- 本文の加工
指定文字数または定型文のいずれかを選択・設定します。
その他の注意点
IMAPクライアントで.procmailrcファイルを変更したり削除すると正常動作しなくなりますのでご注意ください。
.procmailrcをお客様が手動で書き換えた場合、本システムでは扱えなくなることがあります。その場合には、.procmailrcを削除して設定をやり直す必要があります。
中上級者の方へ
インフォニアではローカル配送メーラとしてprocmailを使用しており、メールプロセシングサービスはその設定ファイルである.procmailrcを生成しています。procmailrc記述方法を熟知している方が、.procmailrcをご自身で設計しサーバーに設置することは禁止いたしませんが、その場合、メールプロセシングサービスは併用できないものとご理解ください。また、.procmailrcの記述に誤りがありサーバーに対して障害を与える場合には、お客様の承諾なしに.procmailrcを削除しますのでご了承ください。
障害・エラー等
メールプロセシングサービスにおいて、正しい設定を行ったにも関わらず、正常動作(期待した動作)しない場合は、大変お手数ですが、
support@infonia.ne.jp
までご連絡ください。